修学旅行が終わったあとに出される「レポートの宿題」。
- 「どんなふうに書けばいいの?」
- 「何から書き出せばいいの?」
って思った人、きっと多いですよね。
このページでは、「レポートって実はこう考えれば簡単!」というコツや例文を、中学生でもできる言葉で紹介します!
中学生向け修学旅行レポートの書き方ステップ

ここでは、4つのステップで修学旅行のレポートを書く方法を紹介します。
① どんな場所に行った?「きっかけ」を書こう
まず最初に、その場所をなぜ訪れたのかを書きましょう。
これは「学校で何を学ぶために行ったのか」を伝える部分です。
最初に目的を書くことで、読む人がレポート全体の流れをつかみやすくなります。
「今回の修学旅行では、日本の歴史と伝統文化を学ぶために京都を訪れました。京都には多くの歴史的な建物や仏閣が残っていて、教科書で学んだことを実際に目で見て体験することが目的でした。」
② そのとき何を見た?「体験」を思い出して書こう
次に、自分がその場所で実際に見たもの・聞いたこと・体験したことを具体的に書きます。
感情ではなく、事実をそのまま伝えるのがポイントです。
説明してもらったことや、印象に残った展示などを思い出して書いてみましょう。
「清水寺では、長い石段を登った先に本堂があり、大きな舞台からは京都市内を一望することができました。ガイドさんの話によると、清水の舞台は釘を使わずに組み立てられており、江戸時代に建てられたそうです。」
③ 「なるほど!」と思ったことは?気づきや考えを言葉にしよう
この部分は、ただ「すごかった」「驚いた」と書くのではなく、
- そこから何を感じたか?
- どんなことを学んだか?
などを書くのが大切です。
できるだけ自分の言葉で表現してみましょう。
「実際に京都の町を歩いてみて、伝統を守ることの大切さを強く感じました。新しいものが次々に生まれる今の時代でも、昔の建物や文化が大切にされていることで、日本人のアイデンティティが受け継がれていると思いました。」
④ 「これからどうする?」を書いてレポートを締めよう
最後は、自分にとってこの体験がどんな意味をもっていたのか、これからにどうつなげたいと思ったのかを書きます。
- 将来にどう活かせそうか?
- この体験で何が変わったか?
を伝えると、レポート全体にまとまりが出ます。
「今回の修学旅行を通して、日本の歴史を学ぶことの面白さを実感しました。これからは教科書だけでなく、自分の目で見て学ぶことの大切さを意識していきたいと思います。」
中学生が修学旅行レポートを書くときのコツ

修学旅行レポートは、いくつかのポイントを意識するだけで、書きやすくなります。
ここでは、中学生でもすぐにできる3つのコツを紹介します。
原稿用紙の文字数が気になるときは?
学校で、
「原稿用紙2枚分で書いてください。」
などと決められていると、「そんなにたくさん書けないかも…」と思うかもしれません。
しかし、基本の4ステップ(目的・事実・考え・まとめ)に合わせて、それぞれを1段落ずつ書くと、バランスよく文字数を増やせます。
たとえば、
- 目的 → 5~6行
- 見たこと → 6~8行
- 自分の考え → 6~8行
- まとめ → 5~6行
と分けて書くと、無理なく原稿用紙2枚分くらいに仕上がりますよ。
メモを見ながら書く
レポートを書くときに、
「(何を説明されたんだっけ…?)」
と忘れてしまうと、書くのが大変になります。
そのため、修学旅行中にとったメモを使いながら書くようにしましょう。
メモの一部を見るだけでも、忘れていた記憶を思い出せる場合があるので、活用してみてください。
修学旅行レポートの例文まとめ

ここでは、中学生向けの修学旅行レポートの例文を2つ紹介します。
- 「文字数が足りるか不安なんだけど…。」
- 「どうやって書けばいいか分からない…」
という人の参考になるように、文字数の少ないもの(400文字)と多いもの(600文字)の2パターンを用意しました。
文章の構成や表現方法を参考にしながら、自分らしい伝え方を工夫してみてください。
修学旅行レポート例文1(文字数:465)
私たちは、ものづくりの現場について学ぶために○○工場を見学しました。
ふだん何気なく使っている製品が、どのように作られているのかを知ることが目的です。
工場内では、ベルトコンベアで製品の部品が運ばれ、それをロボットが正確に組み立てている様子を見ることができました。
人の手をほとんど使わずに作業が進んでいく様子はとても印象的でした。
また、担当の方の説明によると、1日に約1,000台の製品が作られており、すべての工程が効率よく管理されていることが分かりました。
今回の見学を通して、工場ではただ機械が動いているだけではなく、「どうすれば早く、正確に、安全に作れるか」を考えて、さまざまな工夫がされていることに気づきました。
たとえば、部品の順番を間違えないように色分けされていたり、音で異常を知らせるシステムがあったりと、細かいところまで工夫がされていました。
工場見学をしたことで、これから身の回りにあるものにも関心を持つようになりました。
ものづくりの仕事にはたくさんの工夫と努力があることを知り、将来について考えるきっかけにもなりました。
修学旅行レポート例文1(文字数:627)
今回の修学旅行では、歴史の授業でも学んでいる京都を訪れました。
古くから日本の都として栄えてきた京都には、たくさんの神社やお寺、伝統的な建物が残っており、当時の人々の生活や文化を身近に感じることができる場所です。
私は、教科書だけでは分からない「本物の歴史」を体験することを目的に見学にのぞみました。
まず訪れたのは清水寺です。
山の斜面に建てられている清水の舞台を実際に見て、その大きさと高さにおどろきました。
くぎを1本も使わずに組み立てられているとガイドの方が話していて、昔の人たちの知恵と技術の高さに感心しました。
また、音羽の滝では、健康・学問・長寿の3つの願いがこめられた水をいただく体験もでき、京都の文化の一部にふれられたと感じました。
二条城では、将軍が使っていた建物を見学しました。
ふすま絵や天井の造りがとても美しく、細かいところまでていねいに作られていることがわかりました。
うぐいす張りの廊下は、歩くと音が鳴るように作られていて、敵が入ってきたことをすぐに気づけるようにした仕組みだと知りました。
戦いや平和を守るために、建物に工夫がされていたことに歴史の重みを感じました。
今回の修学旅行では、教科書でしか見たことのなかった歴史の場所を、自分の目で見て、体で感じることができました。
昔の人の暮らしや考え方、工夫を学ぶことで、歴史の授業がよりおもしろくなりそうだと思いました。
今後は歴史を「覚えるもの」ではなく、「考えるもの」として学んでいきたいです。
修学旅行レポートのよくある質問

ここでは、よくある3つの質問を、わかりやすく答えていきます。
Q1:「感想文とどう違うの?」
A:気持ちをメインに書くのが感想文、事実と学びをまとめるのがレポートです。
感想文は「〇〇が楽しかった」「感動した」という気持ち中心の文章。
一方、レポートは「なぜその場所に行ったのか」「何を学んだか」を記録のようにまとめる文章です。
なので、レポートでは、
- 「〇〇を見て、△△を学びました」
- 「その理由は○○○です」
のように、自分なりに考えたことも書くのがポイントです。
Q2:「全部楽しかったときは、どう書く?」
A:印象に残ったことを1~2か所選んで、「なぜ印象に残ったのか」「どんな学びがあったのか」を具体的に書きましょう。
たとえば、「○○工場の見学が印象に残った」とだけ書くのではなく、
「実際の機械が動いている様子を間近で見ることができ、普段の生活では気づかない工夫や仕組みを知ることができた」
といったように、「理由」+「発見」や「学び」をセットにすると、しっかりとしたレポートになります。
Q3:「見学先がつまらなかったら、どうすればいいの?」
A:気になるところを1つでも見つけて、それについて書けばOKです。
見学先によっては、
- 「ちょっとむずかしかった」
- 「あまりピンとこなかった」
と感じることもあるかもしれません。
でもそれは、自分が悪いわけではなく、テーマや説明の内容がまだ自分に合っていなかっただけかもしれません。
そんなときは、
「この話だけは少し気になった」
という小さな発見をひとつでも取り上げてみましょう。
たとえば、
「工場の仕組みは少し複雑でしたが、製品が流れ作業で正確に作られていく様子は印象に残りました。」
「説明の一部は理解がむずかしかったですが、作業員の方が道具を使って点検している姿を見て、細かい確認が大切だと感じました。」
こうやって書くことで、自分なりの「気づき」があるレポートになります。
全部を完ぺきに理解しようとしなくても大丈夫です。
ほんの少しでも心に残ったことを大切にして書いてみてください!
まとめ
今回は、中学生でも書ける修学旅行レポートの書き方・コツ・例文をご紹介しました。
修学旅行レポートは、見たこと・学んだこと・考えたことを、順序立てて伝えることが大切です。
感想だけで終わらせず、「なぜそう思ったのか」「どんな気づきがあったか」を書くことで、しっかりとした内容になります。
4つのステップや例文を参考にしながら、自分の体験や気づきを自分の言葉でまとめることを意識してみましょう。
「書き方がわからない」と感じていた人も、この記事をヒントに、安心して取り組めるようになれば、うれしい限りです。