修学旅行が終わったあと、多くの人を悩ませるのが「作文」の課題。
- 「どこから書き始めればいいのか分からない」
- 「最初の一文がなかなか出てこない…。」
と、感じている中学生も少なくないはず。
そこで本記事では、中学生向けに修学旅行の作文の書き方のコツや、すぐに使える例文をわかりやすく紹介します。
作文に自信がない人でもすぐに取り入れられる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
中学生向け修学旅行作文の組み立て方

「修学旅行の作文って、何から書けばいいの?」
こう感じるときは、以下の3つのステップに分けて考えると、書きやすく、内容も伝わりやすくなります。
このような構成にすることで、読み手にとってわかりやすく、まとまりのある文章になります。
原稿用紙2~3枚程度を目安に、それぞれのパートにバランスよく内容をまとめていきましょう。
旅行のはじまりを書こう|訪れた名所の紹介
作文の書き出しでは、「どこに行ったのか」「どんな印象だったか」を伝えることから始めましょう。
シンプルに、
- 「修学旅行で〇〇に行きました。」
- 「修学旅行で私たちが訪れたのは、○○でした。」
と書いても全然OKです。
ただ、少しだけ工夫を加えると、ぐっと読みやすくなります。
たとえば、
「北海道への修学旅行では、広大な自然と涼しい空気の中で過ごし、自然と人との関わりについて深く考えることができました。」
「長崎への修学旅行では、歴史ある街並みと異国の文化に触れ、とても貴重な学びを得ることができました。」
といったように、風景や感情を交えて書くと、読み手にイメージが伝わりやすくなります。
また、
「修学旅行で私たちが訪れたのは、沖縄でした。美しい海と豊かな自然に囲まれ、日常では味わえない開放感と自然の恵みを体いっぱいに感じることができました。」
と、分けて書くのも一つの方法です。
体験したことを伝えよう|印象に残った出来事
このパートでは、修学旅行中に「心に残った出来事」や「印象深い場面」を具体的に紹介します。
ただ、取り上げる内容は、旅行先での体験だけでなく、旅行前に取り組んだ準備も対象になります。
例をいくつか挙げます▼
- 行き先について自分で調べたこと
- 班ごとの自由行動のコースを話し合って決めたこと
- 限られた持ち物の中で、必要なものを選んで荷物を工夫したこと
- 班長や係の役割を引き受けることになり、責任を感じながら準備を進めたこと
こうした準備の中で感じた不安や楽しさ、友達とのやりとりも、修学旅行の一部として作文に書くことができます。
なので、
「旅行前にどんなことを考え、どんな工夫をしたのか?」
をふり返ってみて、当日の体験にもつながる自分の成長や気づきを書いていきましょう。
学んだことを未来へ|この経験から得た教訓と目標
作文の終わりには、修学旅行での体験から何を学び、それをこれからどう活かしたいかを書きましょう。
この部分があると、作文全体がきれいにまとまり、読み手にも自分の成長が伝わります。
たとえば、こんな書き方があります▼
「旅のなかで考えたことは、自分の視野を広げるきっかけになったと感じています。」
「スケジュールを守って行動することの大切さを知り、これからの学校生活にも活かしたいです。」
「普段の授業では気づけなかった日本の文化にふれ、自分の国についてもっと知りたいと思うようになりました。」
「友達との協力や話し合いを通して、人と考えを共有することの楽しさと難しさを学びました。」
このように、修学旅行を通して、
- 自分がどんなことに気づいたのか?
- 何を感じたのか?
を自分の言葉で表すと、より深い内容になります。
そして最後は、
「これからもいろいろな体験を通して、自分をもっと成長させていきたいです。」
のように、前向きな気持ちを込めた言葉で締めくくると、とても良い印象で終えることができます。
中学生向け修学旅行作文の例文

ここでは、中学生が書くことを想定した800文字程度の修学旅行作文の例文を2つご紹介します。
基本的な構成に沿って書かれているので、ぜひ参考にしてみてください。
修学旅行の作文の例文1(文字数:809)
中学3年の春、私たちは二泊三日の修学旅行で京都と奈良を訪れました。
古くからの歴史や文化が色濃く残る町を歩きながら、日本の伝統や美しさにふれることができました。
行く前は「楽しみ」と「少しの不安」が入り混じっていましたが、実際にその場に立つと、写真や教科書では味わえない特別な体験が待っていました。
最初に訪れたのは奈良公園。
鹿が自由に歩いている様子に驚きつつ、東大寺の大仏を見上げたときの迫力は今でも忘れられません。
大仏の大きさはもちろんですが、その表情からはどこか温かさや優しさのようなものが伝わってきて、静かな気持ちになりました。
その後の京都では、清水寺や金閣寺など、歴史ある建物を見学しました。
特に清水寺の舞台から見下ろす京都の町はとても美しく、「本当に来られてよかった」と思いました。
旅行中で一番印象に残ったのは、班で行動した自由時間です。
事前に班のメンバーで計画を立て、お土産屋さんの場所やお昼ご飯を食べるお店を話し合って決めました。
当日は、予定していた道に迷いかけて少し焦りましたが、地図を見ながらみんなで協力して目的地にたどり着けたときは、自然と笑顔になりました。
ただ見て歩くだけでなく、自分たちで考えて行動したことで、達成感もありましたし、友達との仲もより深まったと感じました。
この修学旅行を通して、私はいくつかの大切なことを学びました。
まず、時間を守ることや話し合いの大切さなど、集団で行動するうえで必要なことを改めて実感しました。
また、観光地を訪れて「美しい」「すごい」と思うだけでなく、その背景にある歴史や人々の想いにも関心を持つようになりました。
何気なく見ていたものにも意味があるということに気づけたのは、大きな収穫でした。
これからの学校生活でも、今回学んだことを活かして、仲間と協力しながら前向きに行動していきたいです。
修学旅行で得たたくさんの思い出と気づきは、私にとって一生の宝物になりました。
修学旅行の作文の例文2(文字数:801)
修学旅行で私たちが訪れたのは、大阪でした。
行く前は「にぎやかな街」というイメージが強くありました。
しかし、実際に歩いてみると、歴史と現代の文化が入り混じった、とても魅力的な場所でした。
大阪城のような歴史的な建物もあれば、道頓堀のような観光スポットもあり、まるで一つの街の中にいろいろな時代が詰まっているように感じました。
特に印象に残っているのは、大阪城を訪れたときのことです。
歴史の授業で名前は知っていましたが、実際に目の前に立ってみると、その大きさや迫力に圧倒されました。
天守閣の上から見た景色は広々としていて、「こんなところで昔の人たちが戦いをしていたのか」と思うと、歴史がぐっと身近に感じられました。
展示されていた武具や城の模型を見ながら、当時の人たちの工夫や努力にも興味がわいてきました。
また、班での自由行動では、道頓堀の周辺を歩きました。
たこ焼きやお好み焼きなど、大阪ならではの食べ物を実際に食べることができて、ガイドブックで見ていただけでは味わえない楽しさがありました。
ただ観光するだけでなく、自分たちで地図を見て動いたり、時間を気にしながら行動したりするのは思ったより大変でしたが、班の友達と協力しながら予定通りにまわれたときは、とても達成感がありました。
今回の修学旅行では、歴史的な学びと現代の文化、そして友達との協力の大切さを同時に体験することができたと思います。
大阪という場所は、ただにぎやかで楽しいだけでなく、その裏にある歴史や人々の工夫があることに気づかされました。
また、旅行前に計画を立てたり、役割分担をしたりする中で、集団行動の大切さや準備の重要性も実感しました。
この経験を通して、私は「自分で調べて行動することの大切さ」や「周りと協力して一つの目標を達成する喜び」を学びました。
今後の学校生活や将来のさまざまな場面でも、この修学旅行で得た学びを活かしていきたいと思います。
まとめ
今回は、中学生向けに修学旅行の作文の書き方のコツや例文をご紹介しました。
修学旅行の作文は、
- 「どこに行って」
- 「何を体験して」
- 「何を学んだか」
を、順番に書いていくとスムーズにまとめられます。
書き出しでは訪れた場所や印象を伝え、本文では具体的な出来事や準備の様子、自分の気持ちをしっかり書くことがポイントです。
最後に、体験から得た気づきをふり返り、これからの生活にどう活かしたいかを伝えると、より深みのある作文になります。
ちなみに、以下の記事では、感想文・作文などの題名や例文についてまとめているので、良ければ参考にしてみてください。