大学生活を締めくくる「卒業」。
そのなかでも、特に優れた成績を収めた学生が得られる「首席卒業」は、一目置かれる存在です。
しかし、
- 「首席卒業」は、どのような基準で決まるのか?
- 自分や他人が首席だったかをどうすれば知ることができるのか?
などは、意外と知られていません。
そこで本記事では、大学における首席卒業の判断基準や確認方法、見分け方について、わかりやすく解説していきます。
大学の首席卒業はどうやってわかるのか?

自分が首席卒業かどうか確認する方法
卒業式での表彰をチェック
自分が「首席卒業」だったかどうかは、まず卒業式での表彰によってわかることがあります。
大学によっては、
- 成績優秀者
- 首席卒業者
を卒業式の壇上で紹介し、表彰状を授与する場合があります。
このとき自分の名前が呼ばれれば、「首席だった」と明確に判断できます。
成績通知やGPAでの判断
また、成績通知やGPA(成績平均点)から判断できる場合もあります。
一部の大学では、GPAが最も高い学生が自動的に首席扱いとされることもあります。
しかし、必ずしも正式に「あなたは首席です」と通知されるとは限りません。
そのため、自分のGPAと学内の平均を照らし合わせ、おおよその位置を推測する必要があります。
学位記や卒業証書の記載を確認
大学によっては、学位記(卒業証書)に「首席卒業」や「最優秀成績」などと記載される場合があります。
ただし、これはすべての大学で行われているわけではなく、まったく表記のない学校も多く存在します。
大学への確認
明確な通知や証書への記載がない場合は、大学の教務課や学務課に問い合わせるのが最も確実な方法です。
成績に関する情報を開示してもらえるかは大学の方針によります。
ただ、必要であれば「自分が首席相当だったかどうか」を確認できる可能性もあります。
他人が首席かどうかを知ることはできる?
他の学生が大学で首席だったかどうかは、原則として公にはわかりません。
大学は学生の成績を第三者に開示することはなく、成績情報は完全に個人情報として守られています。
ただし、以下のような形で判明する場合もあります。
- 卒業式で名前が呼ばれ、首席として表彰される
- 大学の広報誌やウェブサイトに「〇〇学部首席卒業」として掲載される
- 学外の奨学金や賞の受賞歴に「首席卒業」と明記される
このような場合は、周囲に「首席だった」と知られることがあります。
また、本人が自ら「自分は首席だった」と話すケースもあります。
しかし、それが大学から正式に認定されたものであるかどうかは、第三者には判断できません。
つまり、他人が首席卒業かどうかを知る手段はほとんどなく、公開情報か本人の申告に頼るしかないというのが大学の一般的なルールです。
大学の首席卒業の条件とは?

大学で「首席卒業」と認められるための基準は、実は大学ごとに違いがあります。
明確な全国共通ルールがあるわけではありませんが、多くの大学では、主に「成績(GPA)」が最も重視されます。
GPAが一番の基準
GPA(Grade Point Average)とは、大学での成績を点数化した平均点のようなものです。
授業ごとの成績(S, A, B, C, Fなど)にポイントをつけて平均を出し、数値で学力を示します。
このGPAが、学部や学科の中で最も高い学生が、首席として卒業扱いされるケースが一般的です。
ただし、同じGPAでも単位の取り方や卒業研究の評価などが加味されることもあります。
成績以外の評価が入ることもある
大学によっては、単にGPAだけでなく、
- 卒業論文(卒業研究)の質
- 学会発表や課外活動の実績
- 授業への出席態度やリーダーシップ
- 教員からの推薦
といった総合的な評価で判断されることもあります。
たとえば、成績は1位でなくても、研究での貢献度が高かった学生が首席に選ばれる場合もあります。
学部ごとの首席制度
大学によっては、「全学で1人の首席」ではなく、「学部や学科ごとに1人ずつ首席を選ぶ」制度を採用していることも多いです。
つまり、同じ大学でも学部が違えば、複数の首席卒業者がいる可能性もあります。
まとめ
今回は、大学の首席卒業の判断基準や確認方法などをまとめてみました。
自分が首席かどうかは、
- 卒業式での表彰
- 学位記の記載
- 成績通知
などからを知ることができますが、確実に知りたい場合は大学に直接問い合わせるのが最も確実です。
また、他人が首席かどうかは基本的に公表されません。
そのため、本人の申告や卒業式での発表など、限られた情報でしか判断できません。
首席卒業の制度は大学によって運用が異なるため、気になる場合は自分の在籍校のルールを確認してみることが大切です。