中学生になると、勉強だけでなく部活動や友達との関わりなど、生活が一気に忙しくなります。
その中で、つい後回しにされがちなのが「提出物」。
保護者の方の中には、
- 「うちの子、また提出物を出し忘れていたみたい…」
- 「このままで成績に響かないか心配…」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、中学生の提出物が遅れたときに成績にどう影響するのか?
そして、遅れを防ぐために親ができるサポートについて、わかりやすく解説します。
お子さんの学校生活をそっと支えるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
提出物が遅れると中学生の成績にどう影響する?

中学生の成績は、テストの点数だけで決まるものではありません。
学校では、
- 授業態度
- 提出物の状況
など、学習への取り組み全体を評価の対象としています。
そのため、提出物の遅れは意外にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
提出物は「学習意欲」のバロメーター
先生方は、提出物の出し方から「この子は学習にどれだけ真剣に取り組んでいるか」を見ています。
たとえ内容が完璧でも、提出が遅れたり未提出になったりすると、
「学習意欲が低いのかな…?」
と判断されることもあります。
また、提出物はテストのように一発勝負ではなく、コツコツ積み重ねる力や責任感も見られるポイントです。
そうした日々の取り組みは、「成績」だけでなく「内申点」にも直結する重要な要素です。
内申点に影響する可能性がある
中学生の成績表には、観点別に「関心・意欲・態度」などの評価があります。
この中で「提出物」は非常に重視されます。
そのため、たとえテストの点数が良くても通知表で「4」や「5」がつきにくくなることもあるのです。
特に公立高校受験では内申点が合否を左右するため、日々の提出物の管理が進路にもつながる重要な行動になります。
提出物の遅れが中学生の成績に影響するラインはどこから?

人によっては、
- 「1日くらいの遅れなら大丈夫」
- 「結局出したんだから問題ない」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、学校や先生によっては、遅れの程度や回数によって厳しく評価が変わることがあります。
「1日遅れ」でもマイナス評価になることがある
学校によって方針は異なりますが、多くの先生は提出期限を守ること自体を評価の一部としています。
たとえ中身がしっかり書かれていても、期限に遅れた時点で「提出態度に課題あり」と見なされることもあります。
特に、同じ生徒が何度も提出を遅らせている場合、成績表の「関心・意欲・態度」の欄でマイナス評価がつくことが多いです。
「未提出」は最もリスクが高い
期限を過ぎても出さなかった、または出し忘れたまま放置した場合、それは「未提出」として扱われます。
未提出は、テストでいえば「白紙で提出」と同じ扱いになることもあります。
そして、最悪の場合「1(最低評価)」がつく可能性すらあります。
また、未提出が続くと先生からの信頼も失いやすく、将来的に推薦書の評価や指導の場面でも影響が出てくることがあります。
中学生の提出物が遅れてしまった時の対処法

提出物が遅れてしまったとき、まず大切なのは「放置しないこと」です。
たとえ期限を過ぎていても、誠意をもって対応すれば先生の印象や成績への影響を最小限に抑えることができます。
まずは子どもに現状を確認させる
- 「いつまでの課題だったのか?」
- 「今どこまで終わっているのか?」
などを子ども自身に確認させましょう。
親が先に焦って叱るよりも、まずは状況を把握することで冷静な対応が可能になります。
遅れてしまった理由を整理する
理由が体調不良や家庭の事情であれば、担任の先生に事情を伝えましょう。
一方で、単なる忘れや怠慢が原因の場合は、そこに向き合う必要があります。
怒るのではなく、「どうしたら次に同じことが起きないか?」を一緒に考える姿勢が大切です。
子ども自身に謝罪と提出の意志を持たせる
提出が遅れた場合でも、
「遅れてしまいましたが、提出させてください」
と、子ども自身の言葉で先生に伝えさせましょう。
自分で責任を取るという経験は、単なる反省にとどまらず、社会性や成長にもつながります。
謝り方については、以下の記事で詳しく紹介しています▼
遅れても出すことに意味がある
「今さら出しても意味ない」と子どもが言うことがありますが、それは大きな誤解です。
たとえ評価の対象にならなくても、「最後までやりきる姿勢」は先生に伝わります。
次のチャンスや印象に影響する可能性もあるため、必ず提出を促しましょう。
中学生の提出物遅れを防ぐための具体的な対策

提出物の遅れは、事前の「仕組みづくり」で予防できることが多いです。
忙しい中学生でも、自分のペースでこなせるような工夫を家庭内でサポートしてあげましょう。
視覚的にわかる「提出物管理ツール」を使う
提出物が多いと、子どもは「何を出せばいいのか分からない」と混乱しがちです。
そんな時は、提出日や課題の内容を一覧で見えるようにする仕組みを作ることが一つの方法です。
例をいくつか挙げると、次の通り。
- 学校の予定表や時間割と一緒に、提出予定をホワイトボードに書き出す
- 提出物チェック表を冷蔵庫に貼り、終わったものにシールを貼る
- スマホを使う子なら、親と共有できるGoogleカレンダーやリマインダーアプリを活用
「見える化」することで、子ども自身が今やるべきことに気づきやすくなります。
提出物の「優先順位づけ」を一緒に練習する
子どもは複数の課題があると、どれから手をつけてよいかわからず手が止まってしまうことがあります。
そんなときは、
- 提出期限の早いもの
- ボリュームが少ないもの
などから取りかかるなど、優先順位を決める練習を一緒にしてあげるとスムーズに動けるようになります。
「やる時間」を先に決めておく
提出物を出し忘れてしまう原因の一つに、「やるタイミングを決めていない」ことがあります。
なんとなく「あとでやろう」と思っていると、結局そのまま忘れてしまう…というのはよくあることです。
たとえば、
「寝る前の30分は提出物の時間」
といったように、毎日決まった時間をルールにしておくと、自然と習慣になりやすくなります。
最初のうちは、親が一緒に「今日は何時からやる?」とスケジュールを組んであげると、子どもも安心して取り組めます。
無理のない時間帯を一緒に相談しながら決めるのがポイントです。
小さな達成感を積み重ねさせる
提出物をちゃんと出せたとき、まずは行動できたことを肯定的に受け止めましょう。
小さな達成感の積み重ねが「やればできる」という自信につながり、次の行動へのモチベーションにもなります。
まとめ
提出物は中学生の成績や内申点に大きく関わる大切な要素です。
1日遅れや未提出が評価に影響することもあり、油断できません。
もし提出が遅れてしまっても、放置せず誠意をもって対応すれば、先生の印象や成績への影響を最小限に抑えることができます。
日頃から提出物を管理しやすくする工夫や、親子で無理のないスケジュールを立てることも一つの方法です。
子どもの自主性を尊重しながら、小さな成功体験を積み重ねるサポートを心がけていきましょう。