学校に電話をかける場面。
欠席や遅刻の連絡、先生への問い合わせなど、高校生であれば誰もが経験する機会があります。
ですが、
- 「どうやって電話をかければいいの?」
- 「失礼にならない話し方ってあるのかな…」
と、不安に思う人も少なくないでしょう。
そこで本記事では、高校生が学校に電話をかけるときの「準備」「基本的なマナー」「例文」を紹介します。
安心してかけられるようになるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
高校生が学校に電話をかける前にしておきたい準備

学校に電話をかける前は、少し準備をしておくだけで、落ち着いて話すことができます。
ここでは、高校生が知っておきたい電話前の準備を紹介します。
話す内容をメモにまとめる
人によっては、緊張すると頭が真っ白になって、言いたいことを忘れてしまうこともありますよね。
そこで役立つのが「メモ」です。
メモには次のようなことを書いておくと安心です。
- 自分の名前(フルネーム)
- 学年やクラス(「2年3組」など)
- 連絡したい要件(欠席、遅刻、先生に相談など)
この3つを最初に伝えられれば、相手もスムーズに対応してくれます。
先生が出るのか事務の方が出るのか想定する
学校に電話すると、最初に出るのは必ずしも先生ではありません。
多くの場合、事務の方や職員の方が電話を受けてくれます。
そのため、「先生に直接つなげてもらう」こともあるので、誰が出ても落ち着いて話せるようにしておきましょう。
例えば、
事務の方 → 「○○先生にご用件を伝えていただけますか?」とお願いする
先生が直接 → そのまま用件を伝える
このように事前にイメージしておくと、いざという時に慌てません。
メモとペンを手元に用意しておく
電話中に、相手から連絡事項や先生の言葉を伝えられることもあります。
そんなとき、メモとペンが手元にあると安心です。
「明日の○時に来てください」
「必要な書類を持ってきてください」
など、聞いたことをすぐに書き留められます。
特に、用件が複雑なときや時間・場所に関する連絡では、聞き間違いを防ぐために必須です。
電話をかける前に机の上にメモとペンを置き、準備しておきましょう。
【基本マナー】高校生による学校への電話のかけ方

ここでは、高校生が学校に電話をかけるときに意識したいマナーを紹介します。
① まずは「自己紹介」から始める
電話をかけたら、いきなり用件を話すのではなく、まずは自分が誰なのかを伝えます。
例えば、
「お忙しいところ失礼します。2年3組の○○○〇です。」
といったように、「学年・クラス・名前」をセットで伝えましょう。
② 取り次ぎのお願い(担任・担当の先生へ)
最初に出るのは事務の方であることが多いです。
なので、担任や担当の先生と話したいときは、丁寧に取り次ぎをお願いします。
- 「担任の佐藤先生とお話ししたいのですが、いらっしゃいますか。」
- 「佐藤先生に取り次いでいただけますか。」
- 「いつ頃お戻りのご予定でしょうか。 その時間に私からかけ直してもよろしいですか。」
- 「恐れ入りますが、伝言をお願いできますか。」
③ もう一度自己紹介+要件を簡潔に
先生につながったら、最初にもう一度だけ簡単に自己紹介をしてから、「結論→必要情報」の順に伝えます。
長い前置きは不要です。
「(先生のお名前を確認して) 失礼します、2年3組の○○○○です。」
- 「本日は体調不良のため、欠席いたします。」
- 「電車遅延で、1限に遅刻いたします」
- 「発熱があり、病院を受診する予定です。」
- 「遅延証明書は登校後に職員室へ提出します。」
④ 確認&復唱
場合によっては、連絡の行き違いを防ぐため、先生からの言葉を自分の言葉で復唱します。
ただし、絶対に必要というわけではありません。
「確認した方がいいかも…?」
と不安に感じた時だけ復唱すればよいです。
ポイントは以下の3つです。
- いつ(日時)
- どこで(場所)
- 何を(持ち物・必要書類・提出方法)
「確認させてください。明日の朝、担任に連絡帳を見せれば大丈夫、ですね。」
「提出期限は金曜日の放課後、場所は職員室、ですね。」
不安が残る場合は、「念のためもう一度お願いします」と遠慮なく確認してOKです。
⑤ 最後は「お礼の言葉」で締める
用件と確認が済んだら、お礼のひと言で丁寧に締めます。
切るのは相手の言葉を待ってからにしましょう。
「ご対応いただきありがとうございます。それでは失礼いたします。」
「ご対応いただきありがとうございます。お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします。失礼いたします。」
小さなコツ:最後の「失礼します」は一拍置いてから、落ち着いた声で。慌てて切らないだけで印象がよくなります。
高校生による電話の書け方例文【よくあるシチュエーション別】
ここでは、
- 欠席・遅刻の連絡
- 部活動の顧問への連絡
- 先生が不在時の連絡
について、すぐ使える会話の例をまとめました。
なお、状況によって言い回しが変わることもあります。
「自己紹介 → 要件 → 確認(なくてもOK) → お礼」
この流れを意識しつつ、必要に応じてアレンジしてみてください。
欠席・遅刻の連絡
あなた:「お忙しいところ失礼します。2年3組の○○○○です。担任の△△先生はいらっしゃいますか。」
事務:「少々お待ちください。」
先生:「△△です。」
あなた:「お世話になっております。2年3組の○○○○です。本日、体調不良のため欠席いたします。病院を受診予定です。」
先生:「わかりました。」
あなた:「明日の登校時の手続きは、何か必要でしょうか。」
先生:「明日、保健室に寄ってください。」
あなた:「明日、登校後に保健室へ行けばいいんですね、分かりました。ご対応いただきありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします。失礼いたします。」
あなた:「お忙しいところ失礼します。1年2組の○○○○です。担任の△△先生におつなぎいただけますか。」
先生:「△△です。」
あなた:「お世話になっております、1年2組の○○です。本日、電車遅延のため1限に遅刻いたします。到着は9時10分頃の見込みです。」
先生:「わかりました、到着後は教室に入ってくださいね。」
あなた:「承知しました。ありがとうございます。失礼いたします。」
部活動の顧問への連絡
あなた:「お忙しいところ失礼します。2年1組の○○○○です。△△先生はおりますか?」
顧問:「○○さんですか、△△です。何かありましたか?」
あなた:「実は、明日の練習を家庭の事情で休みたいため、ご相談でお電話しました。」
顧問:「明日ですね、分かりました。明後日からはいつも通り来れそうですか?」
あなた:「はい、明後日は練習に参加できます。」
顧問:「そうですか、では明後日待っていますね。」
あなた:「分かりました。ご対応いただき、ありがとうございます。失礼いたします。」
あなた:「失礼します。1年の○○○○です。○○部顧問の△△先生はいらっしゃいますか。」
顧問:「はい、△△ですが、どうかしましたか?」
あなた:「明日の持ち物の確認でお電話しました。 集合は7時20分、場所は正門前でよろしいでしょうか。ゼッケンは各自持参で合っていますか。」
顧問:「はい、その通りですよ。○○も忘れないようにしてくださいね。」
あなた:「○○ですね、分かりました。ありがとうございます。失礼いたします。」
先生が不在時の連絡
あなた:「お忙しいところ失礼します。1年4組の○○○○です。担任の△△先生はいらっしゃいますか。」
事務:「…すみません、△△先生は急用で外出しているようです。」
あなた:「いつ頃お戻りのご予定でしょうか。」
事務:「申し訳ないのですが、ちょっと分からないですね…。」
あなた:「承知しました。では、1年4組の○○○○が本日体調不良で欠席いたしますと、△△先生へお伝えいただけますか。」
事務:「体調不良で欠席、ですね。分かりました、伝えておきますね。」
あなた:「はい、よろしくお願いいたします。失礼いたします。」
あなた:「お忙しいところ失礼します。1年4組の○○○○です。担任の△△先生はいらっしゃいますか。」
事務:「すみません、△△先生は外出中です。」
あなた:「いつ頃お戻りのご予定でしょうか。」
事務:「16時頃の予定です。」
あなた:「承知しました。では、16時頃に私からかけ直します。」
事務:「分かりました」
あなた:「ご対応いただきありがとうございます。失礼いたします。」
まとめ
学校に電話をかけるときは、ちょっとした準備とマナーを意識すれば、落ち着いてスムーズに話せます。
電話の流れは、次の順番を意識すると安心です。
- ① 自己紹介(学年・クラス・名前)
- ② 担任や先生への取り次ぎをお願い
- ③ もう一度自己紹介して要件を簡潔に伝える
- ④ 必要なら日時や持ち物を確認・復唱
- ⑤ 最後に「ありがとうございます」「失礼します」で締める
最初は緊張するかもしれませんが、流れを覚えてしまえば大丈夫。
事前に例文を確認しておけば、自信を持って先生に伝えられますよ。