5歳児クラスにとって大きな行事である「お遊戯会」。
担任の先生は、プログラムやおたよりに載せる紹介コメントを仕事として任されることが多いでしょう。
ですが、
「どんな言葉でまとめたらいいのか分からない……」
と、時間のない中で頭を悩ませている先生も少なくないはずです。
そこで本記事では、5歳児クラスのお遊戯会を紹介するコメント例と書き方のポイントをご紹介します。
子どもたちの姿がしっかり伝わるコメントづくりのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
5歳児のお遊戯会の紹介コメント|押さえたい3つのポイント

ここでは、5歳児クラスの紹介コメントを書くときに、ぜひ押さえておきたい3つのポイントをお伝えします。
5歳児の「成長」が伝わる言葉を入れる
5歳児クラスは、もうすぐ小学校に上がる「年長さん」の時期です。
そのため、
「この1年でどんな力が育ってきたのか」
が伝わるように書くことが大切です。
たとえば、
- 友だちと一緒に活動する姿
- 最後まであきらめずに取り組む姿
- 自分の役割を理解して動く姿
など、年長さんならではの成長ポイントをどこか一つでも入れてあげると、保護者にも子どもの変化が伝わりやすくなります。
保護者が知りたいのは「頑張りのプロセス」
保護者が知りたいのは、「本番が完璧にできるかどうか」よりも、
そこにたどり着くまでにどんな毎日を過ごしていたのか?
ということです。
たとえば、
- 最初は恥ずかしがっていたこと
- むずかしい振りに苦戦していたこと
- 友だちと励まし合いながら少しずつできるようになったこと
など、練習の様子や子どもたちの気持ちの変化を一言添えると、紹介コメントに温かみが出ますよ。
印象的な一場面を添える
3つ目のポイントは、具体的な一場面を一つだけ入れることです。
- 「一生懸命頑張りました」
- 「成長した姿をご覧ください」
だけだと、どうしてもどのクラスでも使える“無難な文章”になりがちです。
なので、練習や本番で印象的だった一場面を1つ足してあげると、そのクラスならではの空気感が出せます。
例えば、こんな書き方ができます。
- 「合奏では、先生の合図をよく見て、みんなで息を合わせて演奏する姿が見られました。」
- 「劇の中でセリフを忘れてしまった友だちに、小さな声でそっと教えてあげる姿がありました。」
どれも長いエピソードではなく、1文で終わる短い場面です。
それでも、その一場面が入るだけで、
- どういう雰囲気で練習してきたのか
- クラスの人間関係がどんな感じなのか
が、保護者に伝わりやすくなりますよ。
演目別|5歳児のお遊戯会の紹介コメント例3選

ここからは、5歳児クラスでよくある「ダンス・劇・合奏(歌)」の3パターンの紹介コメント例をご紹介します。
クラスの様子や演目に合わせて、アレンジしてみてくださいね。
ダンスの紹介コメント例
リズムに合わせて体を動かすことが大好きな子どもたち。
最初は恥ずかしくて小さな動きになってしまうこともありましたが、練習を重ねる中で、だんだんと表情も動きも大きくなってきました。
友だちと隊形を確認し合いながら、「ここはこうしよう」と相談する姿に、年長さんらしい頼もしさを感じます。
本番では、最後の決めポーズがそろった瞬間、「やったね!」と顔を見合わせて笑う子どもたちの姿にご注目ください。
劇の紹介コメント例
一人ひとりが役になりきってお話の世界に入っていくことを楽しんできました。
はじめはセリフを覚えることが難しく、声が小さくなってしまう子もいました。
ですが、「一緒に言ってみよう」「もう一回やってみよう」と友だち同士で励まし合いながら少しずつ自信をつけてきました。
本番さながらの練習の中で、セリフに詰まってしまった友だちに、横から小さな声でそっと言葉を教えてあげる姿も見られました。
力を合わせてかぶを抜く、年長さんらしい協力する姿を、どうぞお楽しみください。
合奏・歌の紹介コメント例
いろいろな楽器の中から自分の担当を選び、音を合わせることに挑戦してきました。
最初はリズムが合わずバラバラになってしまうこともありました。
ですが、「先生の合図をよく見よう」「お友だちの音をよく聞こう」と意識しながら、少しずつクラス全体の音がそろってきました。
練習の中で、間違えてしまったお友だちに「大丈夫、もう一回やろう」と声をかける子もいて、みんなで支え合いながら作り上げてきた合奏です。
歌では、心をこめて空に向かって歌う子どもたちの表情にもご注目ください。
5歳児らしさが伝わるフレーズ集

ここからは、紹介コメントの中でそのまま使える、「言い回しのストック」をまとめました。
組み合わせて使うイメージで活用してみてくださいね。
「成長」を表すフレーズ
- 「友だちと力を合わせて~」
- 「みんなで声をかけ合いながら~」
- 「友だちのことを考えながら動く姿が増えてきました」
- 「友だちの気持ちに気づいて、そっと助ける姿も見られました」
- 「クラスみんなで一つのものをつくり上げる経験になりました」
- 「最後まであきらめずに取り組む姿が見られました」
- 「むずかしいところも、何度も挑戦しようとする気持ちが育ってきました」
- 「思うようにいかないときも、自分で気持ちを切り替えて頑張っていました」
- 「うまくできない部分も、少しずつできるようになってきています」
- 「年長さんらしく、自分の役割を意識して取り組んでいます」
- 「小学校に向けて、自分で考えて動く姿が増えてきました」
- 「小さな子どもたちの見本になろうとする気持ちも育ってきました」
- 「人前に出ることへの自信も、少しずつついてきています」
「頑張り」を表すフレーズ
- 「毎日の練習の中で~」
- 「少しずつ動きやセリフを覚えながら~」
- 「何度も繰り返し練習を重ねて~」
- 「『もう一回やりたい!』という声がたくさん聞こえてきました」
- 「うまくいかなかったところも、相談しながら直していきました」
- 「最初は恥ずかしくて小さな声でしたが、少しずつ自信がついてきました」
- 「『できない』と言っていたところから、『やってみる!』に変わってきました」
- 「本番を楽しみにしながら、真剣な表情で取り組んでいました」
- 「失敗しても、『次はがんばるね』と前を向く姿が見られました」
- 「友だち同士で声をかけ合いながら、励まし合ってきました」
- 「わからないところを教え合う姿がたくさん見られました」
- 「『一緒にやろう』と手を差し伸べる姿が、とても頼もしかったです」
- 「みんなで気持ちを一つにして、今日の舞台を迎えました」
5歳児クラスのお遊戯会を紹介するコメントまとめ
今回は、5歳児クラスのお遊戯会を紹介するコメント例と書き方のポイントをご紹介しました。
コメントを書くときは、次の3つだけ意識しておけば十分です。
- 5歳児としての「成長」が分かる一文を入れる
- 練習の「頑張りのプロセス」を入れる
- 練習や本番の中から「印象的な一場面」を一つ添える
子どもたちと過ごした日々を思い出しながら、
「あの時の表情、よかったな」
と感じたことを一言そっと足してあげると、そのクラスらしいあたたかいコメントになります。
無理なく書ける形で、先生なりの言葉を載せてあげてくださいね。