保育園で行われる一大イベント「発表会」。
発表が終わったあと、園から「感想を書いてください」とお願いされることも多く、
「どんなことを書けばいいのか分からない……」
と悩んでいる方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、年齢別に使いやすい発表会の感想の文例と、書き方のコツをご紹介します。
発表会の思い出を言葉として残すための一つのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
保育園の発表会の感想を書く前に押さえたい3つのコツ

ここでは、スムーズに感想を書くための大事なコツをお伝えします。
以下の3つを意識するだけで、読みやすく、先生にもきちんと気持ちが伝わる感想になります。
①「よかったところ」を一つ具体的に書く
まず意識したいのは、「よかったところ」を一つでいいので具体的に書くことです。
ありがちな感想として、
「とてもよかったです」
という一文がありますが、先生からすると、
「どのあたりを良いと思ってくれたのかな?」
と、少しぼんやりした印象になってしまいます。
そこで、「どんな様子が良かったのか」を一つだけでも書いてみましょう。
たとえば、
- どんな表情だったか(ニコニコ、真剣な顔、少し緊張した顔 など)
- どんな場面が印象的だったか(歌の場面、ダンスの最後、セリフを言う瞬間 など)
といったポイントを一つ付け足すイメージで書くと、自然と具体的な感想になりますよ。
② 子どもの成長やがんばりを入れる
二つ目に、「子どもの成長」や「がんばり」を一言入れてみましょう。
発表会は、そこに至るまでの練習や気持ちの変化も含めて、子どもにとって大きな経験になります。
その「変化」や「成長」に気づいてあげる言葉を入れると、とてもあたたかい感想になります。
たとえば、
「家では恥ずかしがっていたのに、本番では最後までステージに立っている姿を見て成長を感じました。」
「去年は途中で泣いてしまいましたが、今年は最後までニコニコで参加できていて嬉しかったです。」
など、何かと比べながら成長を一言添えてあげると、とても伝わりやすくなります。
ちなみに、無理に大げさに書かなくても大丈夫です。
うまくできたかどうかよりも、
「頑張っていたところ」を探して言葉にする
というイメージで書くとよいですよ。
③ 先生や園へのねぎらいの言葉を一行添える
三つ目は、先生や園へのねぎらいの言葉を一行だけでも添えることです。
発表会は、子どもたちだけでなく、準備や練習を重ねてきた先生方にとっても大きな行事です。
感想の最後に、少しだけでもねぎらいや感謝の言葉があると、とても喜ばれます。
たとえば、
「素敵な発表会を企画・準備してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。」
「先生方のおかげで、子どもたちの成長した姿を見ることができました。」
「お忙しい中、発表会の準備や練習をしてくださり、ありがとうございました。」
など、気持ちを素直に書くだけで十分です。
さらに余裕があれば、
- 「クラスのみんなが楽しそうに参加していて、あたたかい雰囲気の発表会だと感じました。」
- 「どの子もそれぞれの役割を一生懸命頑張っていて、とても感動しました。」
といったように、クラス全体の雰囲気について一言ふれると、先生方も嬉しくなりますよ。
年齢別・クラス別の保育園発表会の感想例

年齢やクラスによって、発表会での様子や成長のポイントは少しずつ違ってきます。
ここでは、年少・年中・年長それぞれのクラスの感想例をご紹介します。
年少クラスの感想例
発表会では、少し緊張しながらも最後までステージに立っている姿を見て、とても成長を感じました。
歌の場面では真剣な表情で先生のほうを見ながら、一生懸命まねをしている様子がとても印象的でした。
家では「恥ずかしい」と言っていたので、本番の舞台に立てただけでも大きな一歩だと思います。
素敵な発表会を企画・準備してくださり、子どもたちの頑張る姿を見る機会を作っていただきありがとうございました。
元気よく歌ったり踊ったりしている姿を見て、年少さんらしい生き生きとした表情がとても可愛らしかったです。
家でもよく振り付けを見せてくれていましたが、本番ではお友だちと動きを合わせようとする様子に成長を感じました。
クラスのみんなが楽しそうに参加していて、あたたかい雰囲気の発表会だと感じました。
お忙しい中、練習や準備を進めてくださった先生方に心から感謝いたします。
年中クラスの感想例
発表会では、真剣な表情でセリフを言ったり、動きを合わせようとしている姿がとても印象的でした。
家ではふざけながら練習していることも多かったので、本番であれだけ落ち着いて参加できている様子に成長を感じました。
自分の順番をきちんと待ったり、お友だちと一緒に動いたりする姿から、集団の中での頑張りも伝わってきました。
ここまで丁寧にご指導いただき、子どもたちの力を引き出してくださった先生方に心より感謝いたします。
最初は少し緊張している様子でしたが、歌やダンスが始まるとだんだん表情がほぐれていき、最後は笑顔で手を振ってくれてとても嬉しかったです。
大勢の前に立つことがまだ得意ではないのですが、それでも最後までステージに立ち続けていた姿に、大きな成長を感じました。
クラスのみんなもそれぞれの役を一生懸命頑張っていて、とてもあたたかい発表会だったと思います。
お忙しい中、発表会の準備や練習を重ねてくださった先生方、本当にありがとうございました。
年長クラスの感想例
本当に立派な姿を見せてくれて胸がいっぱいになりました。
はっきりとした声でセリフを言ったり、タイミングを合わせて動いたりする姿に、この一年間での大きな成長を実感しました。
家ではドキドキしている様子でしたが、本番では自信を持って舞台に立っていて、とても頼もしく見えました。
ここまで支えてくださった先生方に感謝するとともに、卒園前にこのような姿を見せていただき、うれしく思います。
発表会では、年長さんらしく周りのお友だちを引っ張る姿がとても印象的でした。
ダンスの立ち位置をそっと教えたり、一緒に声を合わせて歌ったりする様子から、心の成長も感じました。
小さい組さんにカッコいいところを見せたいという気持ちが、本番のステージにもよく表れていたと思います。
子どもたちがこのような経験を積めるようご準備くださった先生方に、心よりお礼申し上げます。
保育士さんに喜ばれる発表会の感想フレーズ集

ここでは、保護者の方がそのまま使いやすいように、シーン別に使えるフレーズをまとめました。
無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
「練習の様子が伝わってきました」系フレーズ
日々の練習の積み重ねを想像しながら書くと、先生方も「見ていてくれたんだな」と感じてくれます。
- 本番の姿から、日頃の練習の様子がよく伝わってきました。
- 動きや歌がそろっていて、たくさん練習してくださったことが伝わりました。
- 子どもたちの自信に満ちた表情から、丁寧にご指導いただいたことを感じました。
- 一つひとつの場面がとても自然で、毎日の積み重ねが形になっていると感じました。
- 子どもたちの堂々とした姿に、先生方と一緒に頑張ってきた時間を思い浮かべました。
「子どもの変化や成長に気づいてくれてありがとう」系フレーズ
家庭だけでは気づきにくい変化を見守ってくれている先生への、感謝を伝える言葉です。
- 子どもの小さな成長に気づき、温かく見守ってくださってありがとうございます。
- 家では見られない一面を発表会で見ることができ、先生方のおかげだと感じています。
- 日頃から子どもの良いところを伸ばしてくださり、成長を感じる発表会になりました。
- 苦手なことにも挑戦できたのは、先生方が根気強く支えてくださったおかげです。
- 子どもの変化に寄り添いながら関わってくださり、本当に心強く感じています。
「クラス全体の雰囲気がよかった」系フレーズ
自分の子だけでなく、クラス全体を見ている一言があると、先生方のやりがいにつながります。
- クラス全体が和やかな雰囲気で、とてもあたたかい発表会だと感じました。
- どの子も生き生きとしていて、クラスの仲の良さが伝わってきました。
- みんなで力を合わせて一つの作品を作り上げている姿に感動しました。
- 子どもたち一人ひとりが自分の役を大切にしている様子が、とても印象的でした。
- クラス全体が楽しそうで、「このクラスでよかったな」と改めて感じました。
「先生方のご準備に感謝しています」系フレーズ
忙しい中で準備や練習をしてくれた先生方への、ねぎらいの言葉です。
- お忙しい中、発表会のご準備やご指導をしてくださり、本当にありがとうございました。
- 素敵な発表会を企画・運営してくださった先生方に、心から感謝しています。
- 大変なご準備や練習のご指導、子どもたちのために時間をかけてくださりありがとうございます。
- ここまでの準備や段取りなど、先生方のご尽力があってこその発表会だと感じました。
- 温かい雰囲気の発表会を作ってくださった先生方に、感謝の気持ちでいっぱいです。
保育園発表会の感想に関するまとめ
保育園の発表会の感想は、そんなに難しく考えなくて大丈夫です。
次の3つを押さえておけば、短い感想でもしっかりと気持ちが伝わる文章になります。
- 「よかったところ」を一つ具体的に書く
- 子どもの成長やがんばりを一言そえる
- 最後に先生や園へのねぎらいの一行を入れる
発表会は、お子さんや先生方、クラスのみんなと一緒に作り上げた大切な時間です。
そして、その感想文は、その時間を言葉で残すための小さな記録になります。
この記事の文例やフレーズが、少しでも感想を書くときの助けになればうれしいです。