子どもの引退試合や卒部式など、部活の節目に訪れる「お別れのタイミング」。
これまでお世話になった顧問の先生へ、しっかりと感謝の気持ちを伝えたいと考える保護者の方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、
「どんなふうにお礼を伝えればいいのか分からない……」
と迷っている方も少なくないはずです。
そこで本記事では、保護者から部活顧問へ贈るお礼の言葉を、シーン別に例文つきでわかりやすくご紹介します。
言葉選びに悩んだときのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
保護者として部活顧問に「お礼の言葉」を伝えるタイミング

部活顧問の先生にお礼を伝えるタイミングは、主に以下のような節目が多いです。
- 子どもが部活を引退・卒部するとき
- 最後の大会や発表会が終わったあと
- 顧問の先生が異動・退職されるとき
どの場面でも、保護者からの「ありがとう」は先生にとって心に残るもの。
ちょっとした一言でも、きっと気持ちはしっかり伝わります。
保護者として失礼にならない「お礼の言葉」の基本マナー

保護者という立場で伝えるお礼の言葉には、ほんの少しだけ“言い回し”や“表現の工夫”を意識することで、より丁寧で伝わりやすい印象になります。
ここでは、失礼にならず、好印象を持ってもらえる基本的なマナーを紹介します。
言い回しは「丁寧」かつ「控えめ」に
まず意識したいのは、表現を丁寧に、そして少し控えめにまとめることです。
フランクな口調や言葉が強すぎると、カジュアルすぎたり、感情的に受け取られることも。
そのため、
- 「感謝しております」
- 「本当にありがとうございました」
といった、落ち着いた言葉を選ぶと、先生にもしっかり気持ちが届きます。
主語は「うちの子」ではなく「子どもたち」に
「うちの子が~」という言い方も自然ではあります。
ですが、先生との関係性や場面によっては、少し個人的すぎる印象になるかもしれません。
そのため、
- 「子どもたち」
- 「部員たち」
という全体を意識した主語を使うと、他の保護者への配慮や、先生への敬意も自然と伝わります。
自分の話よりも、先生への感謝や労いを中心に
つい「わが家では~」と話を広げたくなることもあるでしょう。
しかし、お礼の場面では先生へのねぎらいと感謝の言葉を中心に据えるのがベストです。
たとえば、
- 「お忙しい中、本当にご指導ありがとうございました」
- 「先生のサポートがあったからこそ、子どもたちは安心して取り組めました」
など、先生の行動や支えに焦点を当てた言葉が好印象です。
部活顧問に贈る保護者のお礼の言葉【シーン別の例文集】

ここからは、保護者として顧問の先生に「ありがとう」を伝えたいときに使えるお礼の言葉を、シーン別にご紹介します。
ご自身の言葉でアレンジしやすいよう、参考になる例文をまとめました。
① 卒部・引退時に贈るお礼の言葉
子どもが部活を引退するタイミングは、保護者にとっても感慨深いもの。
これまでの感謝を、あらためて丁寧に伝えるのにぴったりの場面です。
本日は、子どもたちの卒部にあたり、これまでのご指導への感謝を申し上げます。
先生には、日々の練習はもちろん、心のケアまでしていただき、本当に感謝しております。
部活動を通して得た経験は、きっと子どもたちの今後の大きな財産になると思います。
本当にありがとうございました。
長い間、子どもたちの指導・サポートを本当にありがとうございました。
卒部という節目を迎え、あらためて先生の支えの大きさを感じています。
感謝の気持ちでいっぱいです。
○○先生
このたびは、◯年間にわたり子どもたちを温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
部活を通して、礼儀や仲間とのつながりなど、たくさんのことを学ばせていただきました。
今後の生活の中でも、この経験がきっと生きてくることと思います。
先生のますますのご活躍を心よりお祈りしております。
② 最後の大会・コンクール後に贈る言葉
試合や発表会が無事に終わったあとにも、ねぎらいの気持ちを込めて一言添えると、先生の励みにもなります。
今日の大会、本当にお疲れさまでした!
最後まであたたかくご指導いただき、ありがとうございました。
今日までサポートしてくださったことに、心より感謝しています。
子どももすごく達成感を感じているようです。
先生のおかげです。ありがとうございました。
③ 顧問が異動・退職される場合のお礼
別れの場面は寂しさもありますが、感謝の気持ちや思い出をやさしく伝えるチャンスでもあります。
○○先生
ご退職(ご異動)されると伺い、驚いております。
○年間、本当にお世話になりました。
練習の合間に見せてくださった笑顔や、子どもたちへの温かい言葉は今でも印象に残っています。
これからの先生のご活躍を心から応援しています。どうぞお元気でお過ごしください。
異動されるとのこと、驚きとともに寂しさを感じています。
子どもたちのことをいつも気にかけてくださり、感謝しかありません。
新天地でも先生らしく頑張ってください!
LINEや手紙にぴったりのお礼の言葉テンプレート

ここでは、LINE向けの短めテンプレートと、手紙やメッセージカード向けの少し丁寧な文章の両方をご紹介します。
また、他の保護者と一緒にメッセージを送る場合にも使いやすいように、表現の工夫もあわせて紹介します。
LINEで送るときの短文テンプレート
忙しい先生にもサッと読んでもらいやすい、シンプルで温かみのある一言です。
子どもたちへのご指導、本当にありがとうございました。
○年間、先生に支えていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
今日の大会、本当にお疲れさまでした!
先生のサポートがあったからこそ、子どもたちも頑張れました。ありがとうございました。
異動されると聞いて驚きました。
これまでのご指導、心から感謝しています。新天地でのご活躍をお祈りしています。
手紙やメッセージカード向けの丁寧な文章
少しフォーマルに気持ちを伝えたいときに使える例文です。
印刷してカードに添えたり、寄せ書きに書くのにもおすすめです。
○○先生
長い間、子どもたちのためにご尽力いただき、心より感謝申し上げます。
部活動を通して、子どもは技術面だけでなく、礼儀や仲間との関わり方など、多くのことを学ばせていただきました。
今後ともご健康に留意され、ますますご活躍されますことをお祈りしております。
本当にありがとうございました。
他の保護者と一緒に送る場合のポイント
LINEグループや保護者全体でメッセージをまとめる場合は、少し中立的で「全体を代表するような書き方」にするとスムーズです。
- 主語は「私たち保護者一同」や「子どもたち・保護者より」などにする
- あえて個人の名前や家庭の事情を入れすぎない(全体メッセージの体裁を保つ)
○○先生
長い間、子どもたちを温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
私たち保護者一同、先生のご指導に心から感謝しております。
今後のますますのご健康とご活躍をお祈り申し上げます。
避けたい表現・NG例|悪気なく失礼になる言葉とは?

お礼の言葉を伝えるとき、何気ない一言が相手にとっては失礼に聞こえてしまうこともあります。
とくに先生へのメッセージでは、「悪気はなかったのに…」というケースが少なくありません。
ここでは、保護者の立場から伝える際に注意したい表現や避けたほうがよい一言を紹介します。
ネガティブな振り返り
過去を振り返る中でつい、
「もしもっと○○だったら」
などの表現をしてしまうことがありますが、これは要注意です。
たとえ感謝を伝えたい気持ちがあっても、先生の指導を否定するような印象を与えてしまいます。
「もっと経験豊富な先生だったら、結果は違ったかもですが…ありがとうございました。」
「結果に関わらず、先生のご指導のおかげで子どもは大きく成長できました。」
個人的な不満や愚痴を含めてしまう
せっかくの感謝の場面で、
「実はあの時ちょっと不満があって…」
というような話を挟んでしまうと、本来伝えたい“ありがとう”がかすんでしまいます。
たとえ当時少し気になることがあったとしても、お礼の言葉の中では触れず、前向きな内容に絞るのがベターです。
「正直、不安に思う場面もありましたが、最後まで見てくださって感謝しています。」
「大変な中でも、子どもたちをしっかりと支えてくださりありがとうございました。」
名前や実績を間違える
地味に見えて、意外と気をつけたいのが、名前の誤字や肩書き、受賞歴などの間違いです。
本人にとっては「それぐらい…」と思ってくれても、失礼にあたる可能性があるため、特に手紙やメッセージカードでは注意しましょう。
対策としては、LINEや手紙を送る前に、一度見直す or 他の保護者と共有して確認すると安心です。
まとめ
今回は、保護者から部活顧問へ贈るお礼の言葉について、シーン別に例文つきでご紹介しました。
顧問の先生に贈るお礼の言葉は、決して特別なものである必要はありません。
丁寧な言葉選びと、感謝の気持ちがしっかり込められていれば、それだけで十分伝わります。
節目のタイミングに「ありがとう」を伝えることで、先生との関係もよりあたたかいものになります。
今回ご紹介した例文やポイントを参考に、あなたらしい一言を届けてみてくださいね。